フミナーズ

赤ちゃんがぐっすり『寝かしつけ』クラシック
選曲:重松希巳江(クラリネット奏者)

KICC-1462/¥1,800+税

子育てと演奏活動を両立させる実力派クラリネット奏者、重松希巳江が選曲する、赤ちゃんを寝かしつけるのに有効な音楽集。 管楽器の楽曲を中心に、赤ちゃんの脳に同調しやすい周波数の音楽を選定。 寝つきに対して有効なだけでなく、発育にもよい影響がある楽曲を選定

赤ちゃんがぐっすり 寝かしつけクラシック

 今回、寝かしつけのための音楽を、とのお話をいただき、実は戸惑っております。 我が家の息子は、美しい音楽を聴きながらいつの間にかスヤスヤと眠りに入るような赤ちゃんではなかったからです。 寝かしつけられる魔法の音楽があったなんて!
 このたびお医者様からご指南いただいた「単調なメロディー」の子守歌をささやき、窓を締め切り無音の静寂の中で抱っこしようとも、そう簡単には寝てくれません。 1時間、2時間はあっという間に過ぎてゆきます。 音に敏感だったので、あともう少し!というところでバイクが通り過ぎたり、ちょっとした家の物音でふりだしに戻ることもしばしば。 夜中も何度も起きるので、ひたすら寝かしつけていたような遠い記憶が。 周りにはスムーズに寝付いて朝までぐっすりと眠ってくれるお子さんが多かったけれど、息子の個性を楽しみつつ付き合ってきたつもりです。 睡眠時間のリズム確保は心がけてきました。 おかげさまで小学三年生となった今では、熟睡して朝は起こしても起きない...。
 日々の育児では多種多様なアクシデントが立ちはだかりますが、周りにいる人が笑顔なら赤ちゃんも安心してくれると思います。 音楽に触れて、寝かしつけ当事者たちだけではなく、周りの大人たちもお子さんと一緒に寛いでいただけたらと願い選曲しました。
 始めの方は歌声を中心に、だんだんとピアノの美しい音色へ、最後は弦楽器のまろやかな響きへと移ります。 まず、歌曲王シューベルトの名旋律を素朴なオルガンや清らかな子どもたちの声とともに。 ドイツロマン派のブラームスの子守歌もしばしば耳にされていることでしょう。
 ブラームスと深い交流があったシューマンもあたたかいメロディーを残しています。チェロの伸びやかな低音に癒されます。 ドビュッシーや、サティ、フォーレの作品では、フランスの作曲家ならではの豊かな色彩に静けさを感じていただけると思います。 優雅に揺れるバッハ、最後はモーツァルトの緩徐楽章から、クラリネットや弦楽器の柔らかい音色に身を委ねてください。
 どうかかわいい寝息が聞こえてきますように。

重松 希巳江

収録曲

1.シューベルト:アヴェ・マリア
作曲:Franz Schubert 演奏:チェコ少年合唱団”ボニ・プエリ”、Jaroslav TUMA(オルガン)

2. シューベルト:子守歌
作詞:Matthias Claudius 作曲:Franz Schubert 編曲:Rudolf Lukowsky 演奏:ヴェルニゲローデ青少年少女合唱団

3. ブラームス:眠りの精
作曲:Johannes Brahms 編曲:福田 一雄 演奏:東京クラシック・アンサンブル

4. ブラームス:子守歌
作曲:Johannes Brahms 編曲:大塚 茜 演奏:角 聖子

5. シューマン:チェロとピアノのための民謡風の5つの小品作品102 第2曲:ゆっくりと
作曲:Robert Schumann 演奏:Amadeus Webersinke(ピアノ)、Jurnjakob Timm(チェロ)

6.シューマン:「子供の情景」作品15第12曲「眠っている子供」
作曲:Robert Schumann 演奏:Norman Shetler(ピアノ)

7. 音と香りは夕べの大気に漂う~前奏曲集第1集
作曲:Claude Debussy 演奏:ラズロ・バラニャイ

8. 「ドリー」より子守歌
作曲:Gabriel Urbain Faure 演奏:角 聖子(ピアノ)、藤原 豊

9. ジムノペディ 第1番
作曲:Erik Satie演奏:柴野さつき

10. ジムノペディ 第2番
作曲:Erik Satie演奏:柴野さつき

11. ジムノペディ 第3番
作曲:Erik Satie 演奏:柴野さつき

12. J.S.バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調BWV1043 第2楽章:ラルゴ・マ・ノン・タント
作曲:Johann Sebastian Bach 演奏:Karl Suske(ヴァイオリン) 、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団  指揮:Kurt Masur

13. J.S.バッハ:主よ、人の望みの喜びよ(コラール)BWV.147
作曲:Johann Sebastian Bach 演奏:ルツェルン祝祭弦楽合奏団

14 モーツァルト:クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581 第2楽章:ラルゲット
作曲:Wolfgang Amadeus Mozart 演奏:ウィーン室内管弦楽団員

15. モーツァルト:ディヴェルティメント ニ長調 K.136 第2楽章:アンダンテ
作曲:Wolfgang Amadeus Mozart 演奏:ウィーン室内管弦楽団員

16. モーツァルト:セレナード 第13番 ト長調 「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」K.525  第2楽章:ロマンス(アンダンテ)
作曲:Wolfgang Amadeus Mozart 演奏:ソフィア交響楽団 指揮:VASSIL KAZANDJIEV

重松 希巳江(クラリネット)

東京芸術大学卒業、同大学院修了。
クラリネットを村井祐児、鈴木良昭、山本正治、石橋耕三の各氏に師事。東京芸術大学管弦楽研究部講師を経て渡独、デュッセルドルフにてウルフ・ローデンホイザー氏に師事。
NHK FMリサイタル、JT室内楽シリーズ、倉敷音楽祭、宮崎音楽祭、水戸室内管弦楽団などに出演。第8回日本木管コンクール第3位、第15回日本管打楽器コンクール第3位。ソリストとして新日本フィルの定期演奏会にてクリスティアン・アルミンク、フィリップ・フォン・シュタインネッカー、井上道義と共演。
現在、新日本フィルハーモニー交響楽団首席奏者、東京音楽大学非常勤講師。

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