ジュエル通信
Vol.16
小森さんとファンやリスナーの皆さまと歩いたジュエルプロジェクト
From キングのAさん(元担当ディレクター)
早いもので、ジュエルプロジェクトが立ち上がってから半年近く経ちました。
私がお話するジュエル通信も今回で最後となります。
暫しのお付き合いをよろしくお願いいたします。
JEWEL発売記念イベント(通称リリイベ)の開催直前になりました。
リリイベでは、参加をご希望される皆さま全員にご参加をいただくことができず、抽選に外れてしまったファンやリスナーの皆さまには、大変残念なそして寂しい想いを抱かせてしまいました。
また、当選された方にとっても、嬉しさの反面、多くの方々と一緒に参加することの出来ない心苦しさを感じさせてしまったこと、本当に申し訳ございませんでした。
ファンやリスナーの皆さまには、このジュエルプロジェクトが終結するまで、共に歩んでいただけることを切にお願いいたします。
さて、これまでのコラムでもお伝えしていましたが、小森さんとキングレコードとは、主に音楽活動を通じてファンやリスナーの皆さまと歩んできました。
“マイクオフ”の宣言を受け、私たちの主戦場である音楽制作を通じて、ファイナルベストアルバムをお届けすることが出来たことは、本当に感慨深いものがありました。
真摯に制作に作業に取り組む小森さんの姿は、キングレコードの制作過程で関わった多くの担当者にとっても大変有意義なもので、私の中ではその制作作業を「小森塾」と密かに呼んでいましたので、この企画で最後の塾生を輩出できたことは、仕事としても襷を繋ぐことができ、大変嬉しく思っております。
また、この企画の立ち上げ時から私たちは、小森さんが常に輝いていた場所、そう、ラジオの電波に今の小森さんの声を乗せ、多くのリスナーに思いを届けたいと考えておりました。
しかし、それはキングレコードだけでは実現することは出来ません。これまでの小森さんを支えていただいていた多くの方々に、小森さんの“マイクオフ”に対する思いをお伝えし、共に大きな波を作り出そうと呼びかけることを行ってきました。
ジュエルプロジェクトは、
ファイナルベストアルバム『JEWEL』を切っ掛けとして
➀最後のマイクオフの言葉をラジオ電波に乗せてリスナーに届ける
⇒RADIコミ、Pop'nの番組制作とOA実現に向けての働きかけ
➁小森まなみの大事な活動のひとつでもある、執筆活動の集大成をする
⇒フォトブック刊行の実現
➂既存音源の音楽配信への対応
⇒マイクオフ日に合わせた『JEWEL』、既発売作品のDL・サブスク配信のスタート
➃小森まなみから直接ファンやリスナーへの感謝の意を伝える場所の確保
⇒リリイベの開催
上記4つの取り組みを柱とし、スタッフOを中心とした各所へのプロモーション活動が展開されました。各所からも多くの反響を頂きましたことは、これまでのプロモーション情報にも表れております。
特に、東海ラジオ様、東北放送様には、多くのご賛同を得て、特別番組の放送枠確保に奔走していただいたことにより、ラジオの電波に乗せて最後の肉声を伝えることが出来ることとなりました。
また、声優グランプリ様からもフォトブックの企画が立ち上がり、キングレコードが保有していた多くのアウトテイクPhotoを活用していただけることは、様々な表情を残されていた小森さんの姿を、改めてファンのみなさんに伝えられる良い機会となりました。
小森さんの幅広い活動範囲の多くの場所で行われる“マイクオフ”企画は、それぞれ小森さんが歩んできた道を寄せ合い、大きな丸い円形の広場を作るという作業のようです。
真ん丸な真円とはならなかったかもしれませんが、様々な活動の軌跡を小森さんと歩めたことは、大変有意義なことだと思っています。
“マイクオフ”は、小森まなみさんの細やかな配慮の元、セルフプロデュースをされています。
最後の最後まで全力を尽くす小森まなみの姿をファンやリスナーの皆さんにお伝えできる役目を果たせることが出来ればと思っております。
ファンやリスナーのみなさんの応援、そして呼びかけに応じてお送りしていただいた多くのお葉書やメールは、すべて小森さんの元に届いております。ご安心ください。
そして、今回のジュエルプロジェクトにご参加していただき本当にありがとうございました。
最後になりますが、このアルバム制作を行っている中で、1月1日に能登半島地震が発生しました。発生から29年目を迎えた1月17日の阪神・淡路大震災、13年目を迎えた3月11日の東日本大震災など、今なお忘れられぬ傷跡が残る大変な苦境に接してこられたファンやリスナーの方からも、多くのお声を頂きました。そこには小森さんの言葉や楽曲に励まされたことが綴られていました。
今回のファイナルベストアルバム『JEWEL』が、今、困難に直面している方々の少しでも支えになり、“マイクオフ”後もその言葉や楽曲によって、勇気の力(小さなファイト)が心の中に湧いてくることを願っております。
そして私事ですが、最後の最後まで、小森さんには、いつもの如く、お願い事ばかりを言い続けてしまいました。
それも、これが最後かと思うと残念でなりません。
多くの物作りをご一緒出来ましたこと本当にありがとうございました。
皆さまには、それぞれの場所と方法で小森まなみの“マイクオフ”を見届け、多くの想いをお伝え願えればと思います。
よろしくお願いいたします。
From キングのAさん(元担当ディレクター)