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DISC INFORMATION

オンド・マルトノ作品集
オンド・マルトノ作品集

大矢素子

DSD(DSF)|11.2MHz/1bit flac 192kHz/24bit

2019/09/06

DESCRIPTION

「エロティックで神秘的な音」--- 坂本龍一(音楽家)
「電子音とDSDの相性は極上」--- 小林力(配信担当)

注目のオンド・マルトノ奏者、大矢素子、待望のCD!
坂本龍一によるマルトノのためのオリジナル楽曲
フランス電子音楽界の巨人パルメジアーニによる秘曲も収録!



1. 池辺晋一郎: 熱伝導率ーーオンド・マルトノのために (1995)
2. トリスタン・ミュライユ: ガラスの虎 (1974)
3. 坂本龍一: Rebirth 2 (2015)
4. 近藤譲: 原因と結果 (2014)
5. ベルナール・パルメジアーニ: ウートルメール (1969)
6. 坂本龍一: パロリブル (1985)

大矢素子(オンド・マルトノ)
佐藤紀雄(ギター/4) 
甲斐史子(ヴィオラ/4) 
有馬純寿(エレクトロ/3,5) 
松本望(ピアノ/2,6)
録音:2018年12月16日、2019年2月2&3日、キング関口台スタジオ

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映画『レヴェナント: 蘇えりし者』の音楽を制作していた時、監督からの要望でオンド・
マルトノを使いたいということになり、日本で大矢さんに出会った。僕は10 代の頃から
メシアンや三善晃の曲などでこの楽器の音を聴き、なかなかエロティックで神秘的な音だ
なと思っていたのだが、本物の楽器に接したのはこの時が初めて。今回のアルバムでは、
その時に弾いていただいた「Rebirth 2」という曲と、30代の時にアナログシンセを使って
この楽器を模して作った「パロリブル」という曲を収録していただいた。両方ともサイン
波なので、音自体を似せるのは容易いが、表現力は大矢さんの方が一枚も二枚も上である。

                                        坂本龍一(音楽家)
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★魅惑の電子楽器、オンド・マルトノのアルバムの登場。
★オンド・マルトノは、モリス・マルトノが1920 年代に開発した電子楽器(「オンド」はフランス語で電波や波。マルトノの電波、といった意味の楽器)。小型オルガンのような、鍵盤(とその前にワイヤーが張ってある)がついた本体と、大小様々のスピーカーの組み合わせで、つやのある弦楽器のような音色から、宇宙空間をただようような神秘的な音、時には爆発的な音まで、様々な音色が出る魅惑の電子楽器です。誕生してまもなく100年ほどの楽器ですが、メシアンをはじめ大作曲家たちによるオリジナル楽曲が多く書かれているほか、映画やTVCMなどでもしばしば使われているなど、注目の楽器といえるでしょう。
★演奏するのは大矢素子。これまでに東京オペラシティ「B→C」に登場、また、2017年の日本音楽界の話題をさらった公演「メシアン:アッシジの聖フランチェスコ」(カンブルラン指揮、読響)でもオンド・マルトノを演奏。さらに、映画『レヴェナント:蘇えりし者』(2016)において坂本龍一作曲の楽曲を演奏しています。オンド・マルトノ研究で博士号を取得してもいる、まさに演奏と研究の両面でマルトノ界の最先端をいく注目の存在です。
★収録作品は、坂本龍一がマルトノのために書いたオリジナル楽曲(Rebirth 2)をはじめとする、マルトノのオリジナル作品たち(パロリブルは、坂本龍一は1985 年発売のCD「未来派野郎」においてアナログシンセで録音していますが、もともとはマルトノの音色を想定した楽曲)。ディスク冒頭に収録の池辺晋一郎の「熱伝導率」では、マルトノの醍醐味のひとつともいえる強烈なグリッサンドやポルタメントが多用されており、一気にマルトノの世界へと引き込まれます。坂本龍一の「Rebirht 2」は、アカデミー賞主演男優賞(レオナルド・ディカプリオ)・監督賞・撮影賞を受賞した『Revenant:蘇えりしもの』の劇中音楽。映画でも、実際に大矢素子が奏でるマルトノが流れ、映画の世界を盛り上げておりました。他にも近藤譲のミリ単位の高度なアンサンブルが求められる世界初録音曲『原因と結果』など、注目のプログラムです。
★共演陣は、アンサンブル・ノマドで百戦錬磨の活躍と実力をみせるギターの佐藤紀雄とヴィオラの甲斐史子。エレクトロは東京現音計画の有馬純寿。ピアノの松本望は作曲・ピアノの両面で活躍する俊英。現代音楽シーンのみならず、日本の音楽界の要となる奏者たちが集結しています。
★マルトノの魅力を味わい尽くせ、マルトノ通への道も開かれる稀有なアルバムです!


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■大矢素子 (おおや もとこ)

 英国生まれ。東京藝術大学楽理科在学中、オンド・マルトノの響きに魅了され、演奏と研究両面からアプローチ。同大学院在学時、開発者モリス・マルトノ著『アクティヴ・リラクゼーション』を翻訳出版(春秋社)。ロータリー国際親善奨学生として渡仏後、パリ国立高等音楽院に入学。在院中メシアン《三つの小典礼》の世界ツアーにソリストとして出演。平成20 年度文化庁新進芸術家海外研修制度派遣研修員として研鑽を積み、同音楽院オンド・マルトノ科を最優秀(首席)で卒業。マルトノの思想研究により音楽学博士号を取得(東京藝術大学)。オンド・マルトノを原田(ハラダ) 節(タカシ)、ヴァレリー・アルトマン=クラヴリィ、音楽学を船山隆、福中冬子の各氏に師事。
 オペラシティ「B→C」出演。東フィル、読響、N響、都響など各オーケストラと共演。NHK Eテレ「スコラ 坂本龍一音楽の学校―電子音楽編」出演、アカデミー賞主演男優賞・監督賞・撮影賞受賞映画『レヴェナント:蘇えりし者』において坂本龍一作曲の楽曲を演奏、2017 年メシアン《アッシジの聖フランチェスコ》の全曲本邦初演(シルヴァン・カンブルラン指揮、読響)に参加。2019 年東京・春・音楽祭でリサイタルを開催(於上野の森美術館)など多方面で活動を展開。
現在東京藝術大学非常勤講師。
現代音楽における演奏・研究両面からの活躍が益々期待される存在である。

◆大矢素子Official Website




■佐藤紀雄 (ギター) Norio Sato (guitar)

1971 年(現)東京国際ギターコンクール優勝。ギター奏者、指揮者として内外の現代作品の演奏、
初演を手掛けている。1997 年にアンサンブル・ノマドを結成し、音楽監督に就任。
世界各地の主要現代音楽祭に出演。これまでに京都音楽賞、中島健蔵賞、朝日現代音楽賞を受賞。
ソロ、アンサンブルのCDも多数リリースしている。
現在、日本大学芸術学部、フェリス女学院大学と桐朋学園芸術短期大学で後進の指導にあたっている。







■甲斐史子 (ヴィオラ) Fumiko Kai (viola)

桐朋学園音楽大学卒業
同大学研究科修了
現代音楽演奏コンクール〈競楽Ⅴ 〉第1位入賞
第12回朝日現代音楽賞受賞
2003年度青山バロックザール賞受賞
ドイツ・ダルムシュタットにて、クライニヒシュタイナー賞受賞
アンサンブル・ノマド メンバーとして第2回佐治敬三賞受賞
神奈川県立弥栄高等学校、東京藝術大学非常勤講師





■有馬純寿 (電子音響) Sumihisa Arima (electronics)

1965 年生まれ。エレクトロニクスやコンピュータを用いた音響表現を中心に、現代音楽、
即興演奏などジャンルを横断する活動を展開。
これまでに数多くの演奏会で電子音響の演奏や音響技術を手がけ高い評価を得ている。
第63回芸術選奨文部科学大臣新人賞芸術振興部門受賞。
2012年より国内外の現代音楽シーンで活躍する演奏家たちとアンサンブル「東京現音計画」を
開始、第1 回公演が第13 回佐治敬三賞を受賞。また実験的な音楽家とのセッションや美術家との
コラボレーションも多い。
現在、帝塚山学院大学人間科学部准教授。京都市立芸術大学非常勤講師。



■松本 望 (ピアノ) Nozomi Matsumoto (piano)

北海道出身。東京藝術大学大学院修士課程作曲専攻修了。パリ国立高等音楽院ピアノ伴奏科首席卒業。
在学中より作曲と演奏の両分野で活動を展開。
2007 年第4回リヨン国際室内楽コンクール(ヴァイオリンとピアノのデュオ)および2009年第55回
マリア・カナルス国際音楽コンクール・ピアノトリオ部門で第1位を獲得。
2008 年度文化庁新進芸術家海外研修制度派遣研修員。
国立音楽大学ピアノ科、洗足学園音楽大学作曲科、各非常勤講師。







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