DISC INFORMATION
- 浄められた夜~ハイドン&シェーンベルク
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アリサ・ワイラースタイン(チェロ) トロンハイム・ソロイスツ
DSD(DSF)|2.8MHz/1bit
2018/09/07
- DESCRIPTION
1.ハイドン:チェロ協奏曲第2番 ニ長調 第1楽章:Allegro moderato
女流チェリスト、ワイラースタインがPENTATONEレーベルと専属契約!
2.ハイドン:チェロ協奏曲第2番 ニ長調 第2楽章:Adagio
3.ハイドン:チェロ協奏曲第2番 ニ長調 第3楽章:Rondo. Allegro
4.ハイドン:チェロ協奏曲第1番 ハ長調 第1楽章:Moderato
5.ハイドン:チェロ協奏曲第1番 ハ長調 第2楽章:Adagio
6.ハイドン:チェロ協奏曲第1番 ハ長調 第3楽章:Allegro
7.シェーンベルク:浄められた夜 作品4(弦楽合奏版) 第1曲:Grave
8.シェーンベルク:浄められた夜 作品4(弦楽合奏版) 第2曲:Molto rallentando
9.シェーンベルク:浄められた夜 作品4(弦楽合奏版) 第3曲:Pesante grave
10.シェーンベルク:浄められた夜 作品4(弦楽合奏版) 第4曲:Adagio
11.シェーンベルク:浄められた夜 作品4(弦楽合奏版) 第5曲:Adagio(molto tranquillo)
注目第1弾は豊かに美しく歌い上げるハイドンと緻密なアンサンブルで聴かせるシェーンベルク!
①-③ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809):チェロ協奏曲第2 番 ニ長調 Op.101 Hob.VIIb-2
(ⅰ.13’38”+ⅱ.4’50”+ⅲ.4’21”=2249)
④-⑥ヨーゼフ・ハイドン:チェロ協奏曲第1番 ハ長調 Hob.VIIb-1
(ⅰ.8’40”+ⅱ.7’03”+ⅲ .5’47”= 21’30”)
⑦-⑪シェーンベルク(1874-1951):
『浄められた夜』 Op.4(弦楽合奏のための編曲版)(1943改訂)
(ⅰ.6’27”+ⅱ.5’56”+ⅲ.2’21”+ⅳ.9’21”+ⅴ.4’22=28’27”)
アリサ・ワイラースタイン(チェロ)、
トロンハイム・ソロイスツ、ガイル・インゲ・ロツベルグ(コンサートマスター)
セッション録音:2018年4月/セルビュ教会(トロンハイム/ノルウェー)
ダニエル・バレンボイムの秘蔵っ子として2012年にDECCAレーベルから本格デビューした女流チェリスト、アリサ・ワイラースタイン。エルガーの情熱的な演奏で注目され、瞬く間に世界のひのき舞台に立ちました。その後、ビエロフラーヴェクとのドヴォルザーク、コダーイ等の無伴奏チェロ作品集、ラフマニノフとショパンのチェロ・ソナタ集と、リリースするたびに大きな話題となり、そのすべての録音で高い評価を得てきました。彼女のニューステージとして専属契約したのは高品位録音でも評価の高いPENTATONEレーベルで、その第1 弾として録音されたのはハイドンとシェーンベルクです。
ハイドンのチェロ協奏曲は全部で6曲作曲されたと言われていますが、紛失、偽作疑惑などで、現在残っているのは2曲です。1761~65年ころに作曲されたと思われる第1番は長きに渡り楽譜は失われていましたが、1961年にプラハで筆写譜が発見され、翌1962年に蘇演され、以後チェロ協奏曲の必須レパートリーの一つに数えられます。溌剌とした当作品をワイラースタインは非常に伸びやかな歌い回しと豊かな表現力で聴かせてくれます。一方、第2番はチェロの魅力が十分に引き出された優雅な雰囲気の秀逸な作品。ハイドンの世界を楽しむようにワイラースタイは明快で迫力ある音色で聴かせ、余裕ある運弓で自然な音楽を作り上げています。
シェーンベルクの『浄められた夜』は弦楽六重奏曲のために1899年に作曲されましたが、当演奏は1943年改訂された弦楽合奏のための編曲版です。
シェーンベルクの初期作品の魅力である美しい響きを追求した傑作です。音楽一家にうまれたワイラースタインは室内楽の分野も得意とし、当演奏でも音楽性の豊かさを表した素晴らしい演奏を聴かせてくれます。
共演のトロンハイム・ソロイスツはノルウェーの2L レーベルにも録音があり、録音会場となったセルビュ教会でも度々録音しています。セルビュ教会の音響も熟知しているだけに期待の録音といえましょう。
アリサ・ワイラースタイン(チェロ)
4歳でチェロを始める。13歳でクリーヴランド管にデビュー。2010年、ベルリン・フィルのヨーロッパ・コンサートのソリストとして、イギリスの3都市でエルガーの「チェロ協奏曲」を演奏(指揮:ダニエル・バレンボイム)。古典と現代音楽の両方におけるエモーショナルな名演を通じて国際的に名声を確立した。これまでにマゼール、ドゥダメル、メータ、ヤルヴィ、エッシェンバッハなど錚々たる指揮者と共に、ベルリン・フィル、シカゴ響、ニューヨーク・フィル、ボストン響、パリ管、イスラエル・フィル等と共演。2013年1月にはデッカ第1弾アルバム、『エルガー&カーター:チェロ協奏曲(バレンボイム指揮シュターツカペレ・ベルリン)』をリリース後、ドヴォルザークのチェロ協奏曲、無伴奏アルバム、そしてラフマニノフ&ショパンのチェロ・ソナタ集と次々にリリース。そしてこの度2018年にオランダの高音質レーベルPENTATONEに移籍した。
トロンハイム・ソロイスツ
情熱。完璧。生々しい集中力。それらを基本精神として、室内オーケストラ、トロンハイム・ソロイスツは独自の音楽的地平を開拓している。このオーケストラは、トロンハイム市の最高の音楽学徒に、合奏し、コンサート体験を得る機会を与えるため、1988 年に創設された。以来、トロンハイム・ソロイスツはノルウェーでもっとも優秀な合奏団のひとつとして認知され、そのきわめて開放的で明確なオーケストラ・サウンドにより、イギリスの音楽誌《クラシックFM》で“トロンハイム・サウンド” という称号を与えられるなど、国際的にも高い評価を得てきた。 チームワークと旺盛な音楽的探究心がオーケストラの核心をなしている。2002 年から芸術監督を務めている、チェリストであり、教育者で
もあるオイヴィン・ギムセの指導のもと、オーケストラに所属する演奏家たちは、技量を磨いて自信を深め、望むときに望むものを演奏し、安全を選ぶよりも危険を承知でトライすることができるようになった。
オーケストラのエネルギッシュな音楽性と音楽創造に抱く無上の喜びは際立っている。1999年に始まったヴァイオリニスト、アンネ=ゾフィ・ムターとの実り多い交友は、長年にわたるコンサート、ツアー、レコーディングを生み出した。そしてこの交友により、オーケストラは国内、国外で名声を馳せ、演奏依頼が数多く舞い込むようになった。オーケストラは、クラシック音楽だけでなく、ジャズ、民俗音楽、ロック、ポップなど、さまざまなジャンルの一流アーティストと共演している。
トロンハイム・ソロイスツは50 枚以上のアルバムでフィーチャーされている。2L レーベルに吹き込んだアルバムは大きな称賛を得ており、これまでノルウェーのスペルマン賞を2 回受賞しただけでなく、『ディヴェルティメンティ』『イン・フォーク・スタイル』『スーヴェニール』など7 枚のアルバムがグラミー賞にノミネートされ、国際的な注目も集めている。現在のところ、このオーケストラのトップ・セラー・アルバムは、ドイツ・グラモフォン・レーベルから発売された、ムターがソリストとして共演しているヴィヴァルディの『四季』である。
トロンハイム市における音楽的人材の育成と永続的な音楽環境の整備は、このオーケストラの活動にとって必須の要件だ。彼らはトロンハイム市にあるNTNU(ノルウェー科学技術大学)の音楽学部と緊密な連携を保っている。オーケストラはまたノルウェーの音楽と現代の音楽を促進することに深く関わってきた。国外で演奏するとき、彼らはかならずノルウェーの音楽をレパートリーに加えている。このオーケストラのために書かれ、彼らが初演した作品はおよそ50 曲にも上っている。
ガイル・インゲ・ロツベルグ(コンサートマスター)
トロンハイム・ソロイツスの客演コンサートマスターであり、音楽構造に対する比類ない理解力を発揮して演奏に貢献している。彼はヨーゼフ・グァルネリウス・フィリウス・アンドレアが制作した1703 年製のヴァイオリンを演奏している。オイヴィン・ギムセが演奏しているのは1735 年に制作されたフランチェスコ・ゴッフリラのチェロである。これらの楽器はいずれもデクストラ・ムジカAS から貸与された。